エイズと成人T細胞白血病の症状と治療法

エイズと成人T細胞白血病

免疫機能が破壊され様々な病原菌や微生物が繰り返し感染して色々な病気を引き起こす感染症です。成人T細胞白血病は貧血・発熱・寝汗などのほか、皮膚・肺・消化管・肝臓・脾臓・リンパ節などが腫れて、全身にリンパ性白血病の症状になります。

エイズが進行すれば免疫低下で日和見感染

エイズ

 

受診科

感染症科・内科

 

HIVというエイズウィルスが免疫機構の中心である白血球のT細胞というリンパ球を破壊してしまうことでおきることです。

 

原因

免疫機能が破壊されて、様々な病原菌や微生物が繰り返し感染して色々な病気を引き起こす感染症です。以前は不治の病でしたが、現在は薬物療法により改善しています。
患者が血液などや母乳にエイズウィルスを持っている為、感染経路は行為・輸血・母子感染が要因です。現在は処置が徹底したため、輸血によるものは発生しなくなりました。

 

症状

エイズは潜伏期間が長い感染病です。
何も症状がないまま、5年〜10年ほどは保菌者のままでいることが多いのです。

 

発症すると、微熱から始まって、倦怠感、下痢、体重減少、リンパ節の腫れが起きます。
病気が進行すれば、免疫が低下して、日和見感染によるカリニ肺炎、食道カンジタ症、
カポジ肉腫や悪性リンパ腫などの腫瘍が発生してきます。
このように合併症がおきることが多く、さまざまな症状が現れます。

 

治療

逆転写酵素阻害薬のAZT、3TCとプロテアーゼを併用するHAARTが有効です。

 

40歳代〜50歳代が発病する成人T細胞白血病

レトロウィルスのひとつであるHTLV-IがTリンパ球に感染して、
病原菌が全身の臓器に入ってくるため発病する白血病です。

 

原因

感染から発症まで数十年かかるので、主に40歳代〜50歳代が発病します。
感染経路は夫婦・母子間による輸血や血液製剤などです。
急性のものは生命にかかわる危険なものです。

 

症状

貧血・発熱・寝汗などのほか、皮膚・肺・消化管・肝臓・脾臓・リンパ節などが腫れて、
全身にリンパ性白血病の症状になります。
免疫不全のために感染症や悪性腫瘍を合併しやすいことです。

 

治療

抗白血病剤や抗腫瘍剤を使用しながら、免疫不全の進行を抑える治療を行います。


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