難聴には先天性・突発性・薬剤性・外傷性・老人性がある-症状別病気

色々ある難聴

難聴と一口に行っても生まれつきの先天性難聴、治療の薬剤によっておこる薬剤性、また朝起きると突然、耳が聞こえない突発性、職業による外傷性、他にも老人性難聴もあります。

先天性難聴根本的に治療する方法はない

先天性難聴根本的に治療する方法はない

 

難聴には、「先天性難聴」「突発性難聴」「薬剤性難聴」「外傷性難聴」があります。

 

受診科

耳鼻咽喉科

 

原因

遺伝的要因や母親の薬物中毒による母体感染によって、
胎児の頃に内耳の発達が妨げられた場合におこります。

 

症状

新生児や乳幼児の場合は異常がわからないので、
成長するにつれて、呼んでも振り向かない、大きな音がしても
気づいた風の態度をしないなどを、注意深く見ていなければなりません。

 

聴力の異常は言語の習得や知能の発達にも大きな影響を及ぼします。
音に対する反応はとても重要です。

 

治療

先天性難聴は根本的に治療する方法はありません。
しかし、わずかでも聞こえる場合には補聴器をつけて聴能訓練を行います。
早いと生後7〜8か月ぐらいから聴能訓練を行います。

自分のことを思いだしました。
小さいころから耳が聞こえずらかったのです。
小学校の頃、医者に連れて行かれ検査をしました。
その頃「大きくなって鼓膜が大きくなれば治るでしょう」とのことだったのですが、
親が心配して補聴器を用意し、中学校の頃まで補聴器をつけていました。
高校生になると、なぜか補聴器をつけなくても聞こえるようになりましたね。

 

突発性難聴は加齢やストレスも原因の一つ

原因

循環機能障害によって、内耳に栄養分が十分いきわたらないために起こると言われています。

 

症状

朝、起きると片耳が聞こえない、というように突発的に発症しますが
両耳に起きるということは稀で、たいがいは片方の耳です。
めまいを伴うことは、ほぼありませんが、逆にめまいを伴うと治りにくい病気と言われます。

 

メニエール病との違いはめまいがあったとしても難聴の初期段階だけで
繰り返しめまいは起こりません。
30歳〜50歳代の男性に多いのも特徴的です。

 

治療

発病後、2週間以内に治療を始めれば、かなりの確率で治癒します。
加齢やストレスも原因の一つと考えられているので、安静にすることで治癒する場合もあります。

 

治療の薬剤としては、副腎皮質ホルモン剤、ビタミン剤、血管拡張剤などを使います。

 

他の治療の薬剤で発症する薬剤性難聴

原因

病気の治療に用いた薬剤が原因で引き起こされる聴力障害です。
原因となる薬剤の主なものとして、利尿剤・抗がん剤・結核の治療に使うカナマイシンやリウマチの治療薬であるサリチル酸剤などがあります。

 

症状

発病した当初は耳鳴りがあるのが一般的です。
原因となる薬剤によっては、発病すると回復が困難なものもあるので、
医師に飲んだ薬剤などを相談し、適切な指示を仰ぐことが必要です。

 

治療

ビタミン剤や血管拡張剤を使用します。

 

騒音の多い職場で起きる外傷性難聴

原因

耳の近くで大きな爆音がしたり、長期間、騒音にさらされると、
鼓膜や内耳、感覚細胞が傷つけられておこります。
また、頭部に損傷し、それが内耳まで及んだ場合など、外的要因で起きる病気です。

 

症状

最初は耳の痛みや耳が詰まったような感じがあり、その後、耳鳴りなどの症状になります。

 

職業性としては空港、工場で働く人達は一定の音域が聞き取りにくくなります。
また、ロックコンサートに通って大音量で音楽を聴いたり、
ヘッドホンを長期間使用すると、この外傷性難聴を訴える人も多いのです。

 

治療

ビタミン剤や血管拡張剤を使用しますが、内耳が損傷している場合には、回復が困難になります。騒音が多い職場では耳栓をしたり、定期的に聴力検査をするなどの予防をする必要があります。

 

老人性難聴

原因

老化による聴覚中枢、感覚細胞などの退化が原因です。

 

症状

老人性難聴といっても、早い人では20歳代から始まると言われています。
最初のうちは高い音が聞き取りにくい程度で、自覚症状がないのです。
老化とともに進行して、やがて聞き取りにくさを感じるようになります。
さらに、めまいや耳鳴りを伴う場合もあります。

 

この老人性難聴は、言葉を音としては聞こえていても、明確に聞き取れないというのが特徴的です。

 

治療

ビタミン剤や血管拡張剤、ホルモン剤をを使用しますが、薬剤による治癒は期待できないため、補聴器の使用になることが多いのが現実です。


スポンサーリンク