毒キノコ・ジャガイモ中毒とウェルシュ菌性・セレウス菌性食中毒の症状と治療法

肉や野菜からの食中毒

胃腸炎やコレラ、脳炎のような症状を示す毒キノコ中毒、ジャガイモの発芽部分にあるソラニンという毒素でおきるジャガイモ中毒、肉や魚を加熱調理後、室温で保存するとウェルシュ菌性食中毒、食品にあるセレウス菌性食中毒の症状と治療法です。

胃腸炎やコレラ、脳炎のような症状を示す毒キノコ中毒

胃腸炎やコレラ、脳炎のような症状を示す毒キノコ中毒

 

受診科

内科

 

原因

テングダケ、ツキヨダケ、ワライダケなどのキノコを食べると、その毒素でおきます。

 

症状

胃腸炎やコレラ、あるいは脳炎のような症状を示します。

  • 胃腸炎型:食後1時間ほどで、嘔吐、腹痛、下痢がおきます。
  • コレラ型:食後10時間ほどで発症して、激しい嘔吐や下痢があって、ひどい場合はショック状態になって死亡します。
  • 脳炎型:食後2時間以内に発汗と共に痙攣、昏睡などひどい神経症状が現れ、ひどい場合は死亡します。

 

治療

胃腸炎型では自然に治癒しますが、コレラ型や脳炎型は胃の洗浄や下剤を使用したり、輸液や人工呼吸をします。

 

発芽部分を食べるとジャガイモ中毒

原因

ジャガイモの発芽部分にあるソラニンという毒素でおきます。

 

症状

食後数時間で腹痛、めまい、軽い意識障害がおきます。
ジャガイモの芽は食べないようにします。

 

治療

食べた後は、吐かせることが必要で、胃の洗浄をします。
症状がひどい場合には輸液します。

 

肉や魚を加熱調理後、室温で保存するとウェルシュ菌性食中毒

原因

人や動物の腸には、ウェルシュ菌がありますが、肉や魚を加熱調理して、室温で保存すると、このウェルシュ菌が増殖します。
食物と一緒に食べられた菌が腸管で毒素を作ることで発症します。

 

症状

1日以内の潜伏期間を経て発症します。
腹部が張る感じがあって、腹痛と下痢になりますが、発熱や嘔吐はありませんから、全体的に軽い症状です。

 

治療

輸液や化学療法を施します。

 

食品にあるセレウス菌性食中毒

原因

食品にあるセレウス菌は加熱調理しても死なずに、人がその食品を食べると感染するものです。

 

症状

だいたい半日で発病します。
吐き気や下痢などですが、発熱はありません。

 

治療

通常は半日で自然に治るので治療の必要はありませんが、
症状が重かったり、改善されない場合は、抗生物質を投与します。


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