不整脈でアダムス・ストーク症候群をおこす|症状と治療

不整脈・アダムス・ストーク症候群

心臓の拍動のリズムが乱れる不整脈ですが、症状としては頻脈型と徐脈型があり、頻脈型は期外収縮・発作性頻脈・心房細動があり、徐脈型には房室ブロック・洞不全症候群があって、細分化されています。症状は深刻でアダムス・ストーク発作をおこすこともあります。

心臓の拍動のリズムが乱れる不整脈

心臓の拍動のリズムが乱れる不整脈

 

受診科

循環器内科・内科

 

原因

心臓病が原因となることが多いのですが、動脈硬化や甲状腺機能亢進症が原因のこともあります。過労やストレスが原因のこともありますが、はっきりした原因がない場合もあります。

 

症状

動悸を感じたり、胸が苦しいといった症状がおきますが、自覚症状がない場合もあります。
時々、症状が出る状態では検査をしたときに発見されない場合があります。

 

不整脈は心臓の拍動のリズムが乱れるものです。
脈拍は通常の人間で1分間で50〜80位で、運動をしたり興奮すると、
それより増えるものです。

 

不整脈は大きく分けて頻脈型と徐脈型の2つがあります。
この両方の型に、色々なタイプの不整脈があります。

 

頻脈型

期外収縮
時々、余分な収縮がおきるもので、心臓がドキリとする感じや、瞬間止まったような感じがあります。脈が飛んだりして、不整脈の中では、この期外収縮がもっとも多く、心臓病が原因の場合と、はっきりした原因のない場合があります。

 

発作性頻脈
150以上に達する頻脈が突然おきて、また突然とまります。
激しい動悸や息苦しさがあります。

 

心房細動
脈が多くなったり正常だったり、少なくなったりと、リズムがでたらめになる状態です。
一時的なものと、慢性になって続くものがあります。
高齢者に多いのが特徴で、弁膜症や高血圧など心房に負担のかかる心臓病があると、
アルコールの飲みすぎでもおきる場合があります。

 

徐脈型

房室ブロック
軽いものは、あまり症状がありませんが、進行すると動悸がしたり脈が飛んだりします。
さらに進むと脈拍が1分間に40以下に減ってしまいます。
アダムス・ストーク発作をおこして、数秒間心臓が停止することがあります。

 

洞不全症候群
心臓は、その中にある洞結節からの刺激が伝導経路を通って心筋に作用して動くのですが、この伝導経路に障害が出て障害が出て心房へ届かない場合、洞不全症候群となります。症状は、ほぼ房室ブロックとおなじで、アダムス・ストーク発作をおこすことがあります。

 

治療

心電図検査をしたうえで、心臓病などの原因がないものは治療の必要はありませんし、
運動をしてもかまいません。
心臓病があるなら、その治療を行いますが、それぞれの不整脈に適した薬剤を使います。
徐脈や心臓停止がおきるようなら電気的に刺激を出すペースメーカーをつけます。

 

全身けいれんを伴うことがあるアダムス・ストーク症候群

原因

心臓の異常が原因で脈が急に遅くなったり、心臓の拍動が一時的に停止したりして、
心臓から脳へ流れる血液が急激に減少するためにおこる発作をいいます。

 

心臓の中には洞結節があり、ここから出る刺激の経路である伝導経路に障害がおきると、
心室収縮の指定が届かず心臓は収縮しなくなります。
完全房室ブロックや洞不全症候群などが原因です。

 

症状

失神などの意識障害をおこし、ときにはてんかんのような全身けいれんを伴うこともあり、
尿の失禁がある場合もあります。脈も弱く、遅くなっている場合もあります。

 

たいていは数秒から数分で意識は回復しますが、心臓の活動が正常になって、
脳に血液が送られることがなければ、意識障害が回復せずに、突然死とか心臓麻痺で、
そのまま死亡することになります。

 

治療

一時的に薬を使うこともありますが、たいていは体内式ペースメーカーを使用します。


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