大動脈炎症候群・大動脈縮窄症の原因と症状

大動脈炎症候群・大動脈縮窄症

片方の手首の脈がわからなる大動脈炎症候群で、血管の壁が厚くなって血行不全がおき、心不全や脳出血で死亡することもあります。大動脈縮窄症は胸部大動脈が生まれつき狭く、その先の血液の流れが悪くなるものです。症状と治療法。

片方の手首の脈がわからなる大動脈炎症候群

片方の手首の脈がわからなる大動脈炎症候群

 

受診科

内科・循環器内科

 

原因

胸部や腹部の大動脈が炎症を起こして血管の壁が厚くなって血行不全がおきるものです。
炎症の原因はよくわかりっていませんが、進行して高血圧や大動脈弁閉鎖不全などを合併すると、数年後に心不全や脳出血で死亡することもあります。

 

長い年月で合併症をおこせば、心不全や脳出血で死亡することもあり、15歳くらいからの若い女性が中心です。

 

症状

片方の手首の脈がわからなくなり、「脈なしし病」ともいわれます。
手の脈が測れなくなるのは、鎖骨下動脈や上腕動脈といった腕に、
血液を送る動脈に炎症がおよんで血行が不全になるからです。

 

長い年月で病気が進行し、高血圧や大動脈弁閉鎖不全症などを合併すると、
心不全や心筋梗塞、大動脈破裂、脳出血などで死亡することもあります。
発病すると発熱して微熱が続くこともありませんが、血流不全の症状だけの場合もあります。

 

治療

初期症状や発熱の繰り返しがあるときは、副腎皮質ホルモン剤を内服します。
初期ならこれだけでも血流不全の症状は解消しますし、脈も測れるようになります。

 

放置すると心不全などをおこす大動脈縮窄症

原因

胸部大動脈が生まれつき狭く、その先の血液の流れが悪くなるものです。
放置すると心不全などをおこして生命にかかわります。

 

症状

狭くなった部位から下流へ血液が流れにくくなり、上の方へ多く流れるようになります。
狭くなったところより上にある頭部や上肢の血圧が高くなり、下肢の血圧が低くなります。

 

乳児では頻脈・多呼吸・体重増加不良がみられます。
成人になってからは、頭痛、めまいがあり、下肢に冷えがみられます。

 

治療

乳幼児が発症した場合で、合併症がなければ、手術で切除するか、
人工血管でつなぐ手術をすると完治します。
先天性心臓病などの合併症がある場合で、生後数か月で心不全や呼吸困難をおこすので、やはり手術が必要です。


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