間質性・膠原病性・薬剤性・過敏性・好酸球性肺炎の症状

MENU

間質が結合した組織に炎症がおきる間質性肺炎

間質が結合した組織に炎症がおきる間質性肺炎

 

受診科

内科・呼吸器内科

 

肺に送られたきた酸素と血液中の二酸化炭素を交換する肺胞の壁を間質と言います。
肺胞に炎症をおこす病気が肺炎であるのに対し、肺胞の壁の間質が結合した組織に炎症がおきるのが間質性肺炎で、発症する年齢は50〜60歳代に集中しています。

 

原因

間質性肺炎の原因は、放射線性肺炎、薬剤性肺炎、ニューモシスチス・カリス肺炎のほか、膠原病の合併症としておこる肺炎などがあり、原因不明のものも少なくありません。

 

間質性肺炎は、間質の炎症をさすことで、アレルギーでもおこるため、過敏性肺炎とも呼ばれます。進行状態によって、間質の結合組織が線維化し、間質が硬くなって弾性を失います。また、肺線維症という病気になるものもあります。

 

症状

呼吸困難、咳、微熱、全身の倦怠感などがおき、発症の仕方によっては、急速に呼吸不全を起こすことがあります。

 

治療

酸素を投与しますが、薬剤では副腎皮質ホルモンを用いることが多く長期間使用します。

 

肺に合併症をおこす膠原病性間質性肺炎

原因

関節、筋、皮膚などの組織に広範囲に病気がおきるのが膠原病ですが、肺に合併症をおこすのが膠原病性間質性肺炎です。特に慢性関節リウマチや多発性筋炎などで多くみられます。

 

症状

痰の出ない咳や息切れで女性に多くみられ、年齢としては20歳〜50歳まで成人がほとんどです。慢性になると、肺全体が線維化してガス交換機能が大きく低下する肺線維症をおこします。

 

治療

ストロイド剤の投与が中心ですが、症状によってはン免疫抑制剤を用いることもあります。

 

他の病気を治療する目的で投与された薬剤でかかる薬剤性肺炎

原因

薬剤性肺炎は、臓器の病気を治療する目的で投与された薬剤によってかかる肺炎です。
抗がん剤や抗生物質、血圧降下剤など、原因となる薬剤は数多くあります。

 

特に高齢者は抗がん剤で、薬剤性肺炎にかかることが多く、
薬剤使用後、どれぐらいで肺炎がおこるかは一定していません。

 

症状

痰の出ない咳や呼吸困難、軽い発熱があり、急性の場合は悪寒がおこり、高熱や全身倦怠などの症状も現れます。またアレルギー性から来る場合には発疹が見られることもあります。

 

治療

原因となる薬剤の使用を中止し、ステロイド剤の投与も有効です。

 

有機性の塵を長期間吸い込むと過敏性肺炎(外因性アレルギー性胞隔炎)

 

過敏性肺炎はカビや小鳥の糞の中の血清などの、有機性の塵を長期間、吸い込んだために起こる肺炎です。アレルギー性のもので、主に肺の間質に炎症が広がります。肺炎が病原体の感染で発病するのに対し、過敏性肺炎は免疫反応によって発病するものです。

 

原因

農夫肺症、鳥飼病・愛鳥家病、空調病などと、原因となるものに病名が付けられています。

 

農夫肺症

農作業に受持する人がかかる過敏性肺炎です。
農作業は作業しているときに周囲にカビが繁殖することが多く、これを日常的に吸い込むことによって発病します。農夫肺症には、ほし草が原因になるもの、サトウキビが原因となるもの、きのこが原因になるものなど様々あります。

 

鳥飼病・愛鳥家病

鳥飼病や愛鳥家病は、鳩やインコやオウム、鶏などの鳥の飼育を職業や趣味にしている人に発生しやすい過敏性肺炎です。鳥の糞に含まれる血清を長期間にわたって吸い続けることで発病します。この病気にかかったら、鳥を飼うのを止めない限り、治療しても再発します。

 

空調病・加湿器病

空調病や加湿器病は冷暖房の空調装置や加湿器内部の水に繁殖したカビなどを吸い込んで起こる過敏性肺炎です。農夫肺症や鳥飼病・愛鳥家病に比べると症状は緩やかです。

 

夏型過敏性肺炎

日本の過敏性肺炎の半分は、この夏型過敏性肺炎です。発症が夏に集中することから、日本特有のカビが発生しやすい夏の高温多湿の気候が発症に深く関わりがあるようです。

 

古くなった木造家屋の材木や畳に、梅雨時にトリコポロンというカビが大量に繁殖し発病を増やす原因となっており、主に女性に多く発症します。

 

症状

悪寒、発熱、倦怠感があり、咳や呼吸困難などの症状がおきます。悪化すると、チアノーゼや血痰、胸痛などの症状がでてきます。肺のX線写真を撮影すると、粒状になった影が映ります。

 

治療

対症療法としては、ステロイド剤の投与が効果的ですが、大事なのは原因となるものを排除するか、遠ざかることです。それによって、症状は良くなり、再発を防ぐことが出来ます。

 

カビや寄生虫アレルギー性の好酸球性肺炎(PIE症候群)

原因

好酸球性肺炎の原因は不明であることが多い病気ですが、カビや寄生虫などが関係したアレルギー性の肺疾患だと考えられています。

 

症状

呼吸器に軽い症状が見れる場合や、激しい喘息発作を伴うなど、様々な症状があります。

 

治療

急性の場合は、ステロイド剤の投与が効果的で、重症の場合は酸素吸入や利尿剤などを用いた治療をすることもあります。


スポンサーリンク

関連ページ

気管支喘息の発作
気管支喘息の発作はたいがい明け方に突然始まります。呼吸困難がひどくなると座り込まないと息ができなくなります。治療には発作を止めるための対症療法と根本から治す原因療法があります。
急性・慢性気管支炎
気管支喘息の発作はたいがい明け方に突然始まります。呼吸困難がひどくなると座り込まないと息ができなくなります。治療には発作を止めるための対症療法と根本から治す原因療法があります。
痰や咳・喀血する気管支拡張症
気管支拡張症の主な症状は、慢性的に続く咳と痰で、痰の検査で感染原因の病原体を調べます。血痰や喀血する場合もあります。現在は薬品の進歩による手術をしなくても良い場合もあります。
肺炎・肺化膿症
肺炎の病気の程度は軽いものから生命にかかわるものまで様々あります。肺化膿症は肺に原因となる病気がない原発性肺化膿症と、肺に病気があっておこる続発性肺化膿症に大別されます。症状と治療方法をみてみましょう。
じん肺・肺線維症・肺結核・サルコイドーシス・非定型抗酸菌症
様々な粉塵が肺に蓄積されておこる肺の疾患のじん肺、肺の病気が進行して線維化がおこる肺線維症、結核菌による感染でおこる肺結核、肉毛腫がいたるところの臓器に出来るサルコイドーシス、結核菌を除く抗酸菌に感染する非定型抗酸菌症の症状と治療法です。
肺真菌症・肺寄生虫症
真菌が肺に感染する肺真菌症、寄生虫が肺で繁殖し他の臓器にも広がる肺寄生虫症の症状と治療法です。
肺気腫・肺膿疱・低換気症候群・過換気症候群・無気肺
肺胞が破壊されてガス交換の機能を失う肺気腫、肺の中に袋状の空間である膿疱が生じる肺膿疱、血液中に含まれる炭酸ガスが呼気で排出できない低換気症候群、過換気で炭酸ガスが大量に体外に排出される過換気症候群、肺の空気が極端に減少したり全く空気が入っていない状態の無気肺の症状と治療法です。
呼吸不全・成人型呼吸促拍症候群・睡眠時無呼吸症候群・肺血栓塞栓症
酸素と二酸化炭素のガス交換が障害を受け慢性と急性呼吸不全、原因となる基礎疾患が重い場合に成人型呼吸促拍症候群(ARDS)、10秒以上一晩に30回以上呼吸がない状態が睡眠時無呼吸症候群、肺動脈に塞栓物質が詰まり血行障害がおきる肺血栓塞栓症・肺梗塞症の症状と治療法です。
肺高血圧症・肺水腫・肺うっ血・気胸・胸膜炎・膿胸
肺動脈内の血圧が高くなる肺高血圧症、毛細血管圧が上昇して血管から液体成分が漏れ出すと肺水腫・肺うっ血、胸膜に穴があいて胸腔内に空気が溜まる気胸、肺疾患などの合併症として発病する胸膜炎(肋膜炎)、胸腔に溜まった膿で胸水が濁った状態になる膿胸の症状と治療法です。
縦隔炎・縦隔気腫・縦隔腫瘍・横隔膜の症状
縦隔内に起こる炎症の縦隔炎、縦隔の中に空気が漏れ出す縦隔気腫、縦隔に発生する腫瘍縦隔腫瘍には種類がある、外傷性と非外傷性に分けらる横隔膜ヘルニアの症状と治療法です。