肺気腫・肺膿疱・低換気症候群・過換気症候群・無気肺の症状

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肺胞が破壊されてガス交換の機能を失う肺気腫

肺胞が破壊されてガス交換の機能を失う肺気腫

 

受診科

内科・呼吸器内科・外科

 

原因

肺気腫は、肺胞が破壊されてガス交換の機能を失い、呼吸困難を起こす慢性の病気で、主に中高年の男性に多く発病します。

 

なぜ肺胞の壁が破壊されるのかはわかっていませんが、大気汚染、病原菌の肺への反復感染、あるいは遺伝や呼吸器感染症など、様々な要因が複合して発症するというのが一般的です。

 

症状

発病しても、あまり自覚症状はありませんが、病状が進行するに従って、動くと息切れが起こってきます。合併などせず、肺気腫だけの段階では咳や痰はあまり出ないのが特徴です。

 

治療

治療するために、効果的な薬剤はありません。気管支拡張剤や去痰剤などを使用しますが、これらの薬剤は病気を進行させないための療法になります。

 

肺の中に袋状の空間である膿疱が生じる肺膿疱

原因

肺膿疱は、肺の中に風船のように膨らんだ袋状の空間である膿疱が生じた状態です。
多くは肺組織の先天的な異常が原因と考えられています。

 

症状

症状はありませんが、ほかの病気と合併していると、その病気の症状がでてきます。
膿疱が肺の半分位を占めてくると、息切れがおきてきます。

 

治療

特に治療法はなく、経過観察になります。

 

血液中に含まれる炭酸ガスが呼気で排出できない低換気症候群

原因

低換気症候群は血液中に含まれる炭酸ガスが呼気で排出できず、体内で過剰になることで、30歳以上の男性に多くみられる病気です。

 

慢性閉塞肺疾患、脳炎、ポリオ、気管狭窄などの病気が原因となって発症する場合が多く、低酸素血症などを発症する場合もあります。

 

症状

頭痛や疲労感、動悸、不眠などの睡眠異常が現れ、その後、チアノーゼ、不整脈、高血圧などといった症状が出てきます。

 

治療

多くは原因となる基礎的な疾患が認められるため、そちらの疾患に対する治療をします。
また、頻繁な呼吸運動によって症状が改善することもありますが、抗うつ剤などによる薬物療法を行います。

 

過換気で炭酸ガスが大量に体外に排出される過換気症候群

原因

過換気症候群は、精神的な緊張から、息を吸ったり吐いたりする換気量が増えて、過換気となり、炭酸ガスが大量に体外に排出されてしまう状態で、神経質な25歳前後の女性に多い心身症の一種と言われています。

 

症状

息苦しさ、手足のしびれ、こわばりなどの他、けいれんなどの症状が現れることもあります。

 

治療

発作がおこったらビニール袋に自分の息を吐き、再び、その息を吸い込みます。吐いた息には炭酸ガスが多量に含まれているので、それを吸い込むことで血液の炭酸ガスを増やす効果があります。薬物療法としては、発作時に鎮痛剤や抗うつ剤を用いると有効です。

 

肺の空気が極端に減少したり全く空気が入っていない状態の無気肺

原因

無気肺は、気管支や肺が色々な原因で閉塞したり圧迫されたりして、肺全体か肺の一部の空気が極端に減少したり、全く空気が入っていない部分が出来る状態です。

 

気管支による原因の場合は、気管支の内腔が異物や腫瘍、炎症、あるいは痰などの分泌物によって閉塞することにより、それより先の肺胞に空気が入らなくなります。

 

また、肺線維症や放射線肺臓炎、肺水腫や自然気胸で、肺が高度に収縮したときにも発症します。その他の原因では、胸膜炎、心臓麻痺、大動脈瘤など、肺が圧迫されておこるものがあり、全身麻酔で手術を行った後にも、無気肺の状態が見られます。

 

症状

咳、痰は、もちろんありますが、原因や病状の程度によって、現れる症状は違ってきます。
閉塞部分が広範囲で発症が急激な場合は胸部圧迫感、胸痛、呼吸困難などの症状が現れ、重症の場合にはショックで生命の危険もあり得ます。

 

逆に閉塞部分が狭くて発症が緩やかな場合には無症状のこともあるほどで、症状が出ても咳や痰が中心で、呼吸困難や胸痛などはない場合が多いです。ただし、閉塞部分に病原菌による感染があると発熱します。

 

治療

元になった病気の治療が先で、気管支閉塞の場合には、痰や異物を取り除き、腫瘍などには肺切除などの手術が必要となります。

 

治療で短期間で完治すると問題ありませんが、完治に時間がかかると、肺に感染がおきたり、肺組織の破壊や線維性硬化などの二次的な変化がおこり、その後の治療が困難になります。


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