Ch-E・尿素窒素・クレアチニン・尿酸・CK検査で判明する病気

血液生化学検査

Ch-E(コリンエステラーゼ)検査は、コリンエステルという物質をコリンと酢酸に分解する酵素を調べ、尿素窒素は、血中の尿素に含まれる窒素分を調べ腎臓の機能を調べる検査です。血液中のクレアチニンを調べることで、腎機能の状態を知ることができます。尿酸は痛風の原因となる物質を調べます。

血清でわかる腎機能の検査

Ch-E(コリンエステラーゼ)検査

Ch-E(コリンエステラーゼ)検査

Ch-E(コリンエステラーゼ)検査は、コリンエステルという物質をコリンと酢酸に分解する酵素を調べる検査です。

 

Ch-Eには、神経、筋肉に含まれるものと、血清、肝臓、すい臓などに含まれるものに分かれ、検査では、後者のCh-Eを調べ、正常値は測定法によってかなり違います。

 

判明する病気

肝硬変、脂肪肝、糖尿病、ネフローゼ症候群

 

Ch-E値の特徴は、個人差が大変大きく、測定値の違いによって、正常値も変わってくるので、検査の際は注意が必要です。

 

尿素窒素検査(BUN検査)

尿素窒素は、血中の尿素に含まれる窒素分を示し、主として腎臓の機能を調べる検査です。
腎機能が悪化したり、脱水になると数値が上昇します。

 

尿素窒素検査の正常値

9〜20 mg/dl

 

判明する病気

急性腎炎、腎不全、尿毒症、脱水、消化管出血

 

クレアチニンと共に、腎機能を反映する重要な検査で、腎臓病が疑われるときは、尿素窒素検査が必要になります。

 

クレアチニン検査(CRE検査)

クレアチンは、身体の老廃物のひとつで、エネルギーとして、使われたタンパクの老廃物です。

 

腎臓が正常であれば、クレアチニンは尿から体外に排出され、正常でなければ、血液中に残るので、血液中のクレアチニンを調べることで、腎機能の状態を知ることができます。

 

クレアチニン検査の正常値

0.4〜1.4 mg/dl

 

判明する病気

尿毒症、腎不全、心不全

 

異常が発見された場合は、クレアチニン・クレアランスなどの検査を行います。

 

尿酸検査(UA検査)

尿酸は痛風の原因となる物質で、尿酸は、核酸(DNA、RNAなど)の代謝によってできます。
激しい運動やストレスの他、プリン体を多く含む物質(ナッツ、蒲鉾、貝類、ビールなど)の過剰摂取も尿酸値を高める原因となります。

 

尿酸検査では、血清中の尿酸濃度を測り、病気の可能性を調べます。

 

尿酸検査の正常値

男性: 3〜8 mg/dl
女性: 2〜6 mg/dl

 

判明する病気

痛風、白血病、溶血性貧血、前立腺肥大症、腎炎、妊娠中毒症

 

高尿酸は脳卒中や心筋梗塞の引き金となります。
治療と予防には食事療法が大切で、プリン体の少ない食品(豆腐、キノコ、ニンジン、牛乳、チーズなど)や、野菜を尿酸排泄のため、バランスよく摂るようにします。

 

CK検査

CK(クレアチンキナーゼ)は筋肉に含まれる酵素で、検査で筋肉の病気を知ることができます。CPK(クレアチニンホスフォキナーゼ)とも言います。

 

CKには、心筋、骨格筋由来などと種類があり、CKMBは心筋由来のもので、心筋梗塞を起こした場合に高値となります。

 

CK検査の正常値

男性: 40〜200 IU/リットル
女性: 30〜170 IU/リットル

 

CKは、皮膚を叩いたり、注射をするだけで数値が上昇します。
運動後には高値となりますので、検査前は安静が必要で、一部の薬剤でも上昇することがあります。

スポンサーリンク